検索用情報の申出

検索用情報管理ファイル

検索用情報

検索用情報とは、自然人である所有権の登記名義人についての次に掲げる情報である。

  1. 氏名
  2. 氏名の振り仮名(日本の国籍を有しない者にあっては、氏名の表音をローマ字で表示したもの)
  3. 住所
  4. 出生の年月日
  5. 電子メールアドレス

検索用情報管理ファイル

検索用情報管理ファイルとは、検索用情報と、これに係る所有権の登記名義人の登記記録を特定するために必要な事項を記録した電磁的記録である。

検索用情報管理ファイルは、所有権の登記名義人ごとに調製される。

また、検索用情報管理ファイルに記録された情報の保存期間は永久である。

検索用情報の申出

国内に住所を有する者が、次の登記を申請する場合に、所有権の登記名義人となるときは、検索用情報を申請情報の内容として申し出る。

  1. 所有権の保存若しくは移転の登記
  2. 合体による登記等(法第四十九条第一項後段の規定により併せて申請をする所有権の登記があるときに限る。)
  3. 所有権の更正の登記(その登記によって所有権の登記名義人となる者があるときに限る。)

かかる申出を「検索用情報同時申出」という。

添付情報

検索用情報同時申出をする場合には、所有権の登記名義人となる者の、氏名の振り仮名(日本の国籍を有しない者にあっては、氏名の表音をローマ字で表示したもの)及び出生の年月日を証する市町村長その他の公務員が職務上作成した情報をその申請情報と併せて登記所に提供しなければならない。

なお、電子申請の申請人が検索用情報同時申出をする場合において、電子証明書を提供したときは、当該電子証明書の提供をもって、市町村長その他の公務員が職務上作成した情報の提供に代えることができる。

検索用情報単独申出

国内に住所を有する所有権の登記名義人は、当該所有権の登記名義人についての検索用情報を検索用情報管理ファイルに記録するよう申し出ることができる。

かかる申出を「検索用情報単独申出」という。

申出書

検索用情報単独申出は、主に次に掲げる事項を明らかにしてしなければならない。

  1. 所有権の登記名義人の検索用情報
  2. 代理人によって申出をするときは、当該代理人の氏名又は名称及び住所並びに代理人が法人であるときはその代表者の氏名
  3. 申出の目的
  4. 申出に係る不動産の不動産所在事項

これらの事項に係る情報を「検索用情報申出情報」という。

また、不動産番号(申出を受ける登記所以外の登記所の管轄区域内にある不動産について申出をする場合にあっては、不動産番号及び当該申出を受ける登記所以外の登記所の表示)を検索用情報申出情報の内容としたときは、申出に係る不動産の不動産所在事項を検索用情報申出情報の内容とすることを要しない。

管轄

検索用情報単独申出は、申出に係る不動産の所在地を管轄する登記所の登記官に対してする。

ただし、異なる登記所の管轄区域にある二以上の不動産について検索用情報単独申出をするときは、当該検索用情報単独申出は、当該不動産のうちいずれかの不動産の所在地を管轄する登記所の登記官に対してすることができる。

添付情報

検索用情報単独申出をする場合には、次に掲げる情報をその検索用情報申出情報と併せて登記所に提供しなければならない。

これらの情報を「検索用情報申出添付情報」という。

  1. 申出人となるべき者が申出をしていることを明らかにする市町村長その他の公務員が職務上作成した情報(当該情報を記載した書面の写しを含む。)
  2. 代理人によって申出をするときは、当該代理人の権限を証する情報
  3. 電子メールアドレスを除く所有権の登記名義人の検索用情報を証する市町村長その他の公務員が職務上作成した情報(公務員が職務上作成した情報がない場合にあっては、これに代わるべき情報)。※

※所有権の登記名義人に係るものであることを登記官が確認することができる当該事項を検索用情報申出情報の内容としたときを除く。

検索用情報管理ファイルに記録された事項の変更等

登記官は、検索用情報管理ファイルに記録された検索用情報に変更等があると認めるときは、職権で、検索用情報管理ファイルに変更後の事項等を記録する。

(検索用情報管理ファイル)
第百五十八条の三十八 法務大臣は、所有権の登記名義人(自然人である者に限る。以下この款において同じ。)についての次に掲げる事項を記録する検索用情報管理ファイルを備えるものとする。
一 氏名
二 氏名の振り仮名(日本の国籍を有しない者にあっては、氏名の表音をローマ字で表示したもの)
三 住所
四 出生の年月日
五 電子メールアドレス
六 所有権の登記名義人として記録されている登記記録を特定するために必要な事項
2 検索用情報管理ファイルは、所有権の登記名義人ごとに電磁的記録に記録して調製するものとする。
3 検索用情報管理ファイルに記録された情報の保存期間は、永久とする。

(検索用情報の申出)
第百五十八条の三十九 所有権の保存若しくは移転の登記、合体による登記等(法第四十九条第一項後段の規定により併せて申請をする所有権の登記があるときに限る。)又は所有権の更正の登記(その登記によって所有権の登記名義人となる者があるときに限る。)を申請する場合において、所有権の登記名義人となる者(これらの登記の申請人である場合に限る。)が国内に住所を有するときは、これらの登記の申請人は、登記官に対し、当該所有権の登記名義人となる者についての次に掲げる事項(以下この条及び次条において「検索用情報」という。)を申請情報の内容として申し出るものとする。
一 氏名
二 氏名の振り仮名(日本の国籍を有しない者にあっては、氏名の表音をローマ字で表示したもの)
三 住所
四 出生の年月日
五 電子メールアドレス
2 前項の規定による申出(次項及び第五項において「検索用情報同時申出」という。)をする場合には、当該所有権の登記名義人となる者の前項第二号及び第四号に掲げる事項を証する市町村長その他の公務員が職務上作成した情報をその申請情報と併せて登記所に提供しなければならない。
3 電子申請の申請人が検索用情報同時申出をする場合において、その者が第四十三条第一項第一号に掲げる電子証明書(登記官が第一項第二号及び第四号に掲げる事項を確認することができるものに限る。)を提供したときは、当該電子証明書の提供をもって、前項の市町村長その他の公務員が職務上作成した情報の提供に代えることができる。
4 登記官は、第一項の規定により検索用情報に係る情報が提供されたときは、申出立件事件簿に立件の年月日及び立件番号を記録するものとする。
5 登記官は、検索用情報同時申出があった場合において、当該検索用情報同時申出に係る申請に基づく登記をしたときは、職権で、申出のあった所有権の登記名義人についての検索用情報及び登記記録を特定するために必要な事項を検索用情報管理ファイルに記録するものとする。

第百五十八条の四十 国内に住所を有する所有権の登記名義人は、登記官に対し、当該所有権の登記名義人についての検索用情報を検索用情報管理ファイルに記録するよう申し出ることができる。
2 前項の規定による申出(以下この条において「検索用情報単独申出」という。)は、次に掲げる事項を明らかにしてしなければならない。
一 所有権の登記名義人の検索用情報
二 代理人によって申出をするときは、当該代理人の氏名又は名称及び住所並びに代理人が法人であるときはその代表者の氏名
三 申出の目的
四 申出に係る不動産の不動産所在事項
3 検索用情報単独申出は、申出に係る不動産の所在地を管轄する登記所の登記官に対してしなければならない。ただし、異なる登記所の管轄区域にある二以上の不動産について検索用情報単独申出をするときは、当該検索用情報単独申出は、当該不動産のうちいずれかの不動産の所在地を管轄する登記所の登記官に対してすることができる。
4 第二項第四号の規定にかかわらず、不動産番号(申出を受ける登記所以外の登記所の管轄区域内にある不動産について申出をする場合にあっては、不動産番号及び当該申出を受ける登記所以外の登記所の表示)を同項各号に掲げる事項に係る情報(以下この条において「検索用情報申出情報」という。)の内容としたときは、同項第四号に掲げる事項を検索用情報申出情報の内容とすることを要しない。
5 検索用情報単独申出においては、第二項各号に掲げる事項のほか、次に掲げる事項を検索用情報申出情報の内容とするものとする。
一 申出人又は代理人の電話番号その他の連絡先
二 第八項に規定する検索用情報申出添付情報の表示
三 申出の年月日
四 検索用情報申出情報を提供する登記所の表示
6 検索用情報単独申出は、次に掲げる方法のいずれかにより、検索用情報申出情報を登記所に提供してしなければならない。
一 電子情報処理組織を使用する方法
二 検索用情報申出情報を記載した書面(第十四項及び第十六項において「検索用情報申出書」という。)を提出する方法
7 検索用情報申出情報は、所有権の登記名義人ごとに作成して提供しなければならない。
8 検索用情報単独申出をする場合には、次に掲げる情報(第十一項及び第十四項において「検索用情報申出添付情報」という。)をその検索用情報申出情報と併せて登記所に提供しなければならない。
一 申出人となるべき者が申出をしていることを明らかにする市町村長その他の公務員が職務上作成した情報(当該情報を記載した書面の写しを含む。)
二 代理人によって申出をするときは、当該代理人の権限を証する情報
三 第二項第一号に掲げる事項(電子メールアドレスを除く。)を証する市町村長その他の公務員が職務上作成した情報(公務員が職務上作成した情報がない場合にあっては、これに代わるべき情報)。ただし、所有権の登記名義人に係るものであることを登記官が確認することができる当該事項を検索用情報申出情報の内容としたときを除く。
9 第三十七条の二の規定は、検索用情報単独申出をする場合について準用する。
10 第百五十八条の八第一項及び第百五十八条の九の規定は、第六項第一号に掲げる方法により検索用情報単独申出をする場合について準用する。この場合において、同条第二項中「受付」とあるのは「立件」と、同条第三項中「別記第四号の二」とあるのは「別記第四号の三」と、同項第一号中「受付番号」とあるのは「立件番号」と読み替えるものとする。
11 令第十二条第二項及び第十四条の規定は、前項に規定する場合において送信する検索用情報申出添付情報(第八項第三号に掲げる情報に限る。)について準用する。
12 第四十二条の規定は前項において準用する令第十二条第二項の電子署名について、第四十三条第二項の規定は前項において準用する令第十四条の法務省令で定める電子証明書について、それぞれ準用する。
13 第六項第一号に掲げる方法により検索用情報単独申出をする申出人が検索用情報申出情報又は委任による代理人の権限を証する情報に第四十二条の電子署名を行い、当該申出人の第四十三条第一項第一号に掲げる電子証明書を提供したときは、当該電子証明書の提供をもって、第八項第一号及び第三号に掲げる情報の提供に代えることができる。ただし、同号に掲げる情報については、登記官が所有権の登記名義人の検索用情報(電子メールアドレスを除く。)を確認することができるものを提供したときに限る。
14 第百五十八条の十の規定は第六項第二号に掲げる方法により検索用情報単独申出をする場合について、第百五十八条の十一の規定は検索用情報単独申出をしようとする者が検索用情報申出書又は検索用情報申出添付情報を記載した書面(以下この項において「検索用情報申出添付書面」という。)を送付する場合について、第五十五条の規定は検索用情報申出添付書面を提出した申出人について、それぞれ準用する。この場合において、同条第四項中「登記完了後、申請書類つづり込み帳」とあるのは、「検索用情報管理ファイルへの記録完了後、申出立件関係書類つづり込み帳」と読み替えるものとする。
15 前条第四項の規定は、検索用情報申出情報が提供された場合について準用する。
16 登記官は、第六項第二号に掲げる方法により検索用情報申出情報が提供されたときは、前項において準用する前条第四項の規定により申出立件事件簿に記録をする際、検索用情報申出書に立件の年月日及び立件番号を記載しなければならない。
17 登記官は、検索用情報単独申出があったときは、職権で、申出のあった所有権の登記名義人についての検索用情報及び登記記録を特定するために必要な事項を検索用情報管理ファイルに記録するものとする。
(検索用情報管理ファイルに記録された事項の変更等)
第百五十八条の四十一 登記官は、検索用情報管理ファイルに記録された第百五十八条の三十八第一項各号に掲げる事項に変更又は錯誤若しくは遺漏があると認めるときは、職権で、検索用情報管理ファイルに変更後又は更正後の当該事項を記録するものとする。
2 検索用情報管理ファイルに第百五十八条の三十八第一項第五号に掲げる事項が記録されている所有権の登記名義人は、法務大臣の定めるところにより検索用情報管理ファイルに記録された当該事項の変更又は削除をすることができる。